データ科学は科学研究の基本の一つであり、本学における数多くの研究活動において活用されています。このデータサイエンススクールは「数理及びデータサイエンスに係る教育強化」拠点大学の活動として、多くの学生がデータ科学の最前線について知ることができ、さらにデータ科学の手法について、その利用法を体験しながら実践的に学ぶことができる機会を提供するように企画いたしました。
データ科学領域の最先端分野を基礎から学習・体験できるまたとない機会ですのでふるってご参加ください。
■概要
本講義は,プログラミング未経験者も含めたPython初心者を対象に,Pythonを用いた種々の統計処理を行うための最初の足がかりを提供するものです.
Pythonは人気のプログラミング言語の一つですが,全て無料であり,人工知能の技術を扱うパッケージ等,豊富な機能を柔軟に使うことが可能です.その一方で,心理学・教育学・社会学のような人文系の学問を専門とされている方には少し敷居が高いと感じられてしまうでしょう.
本講義では午前中に,プログラミング初心者を念頭に置いて,Pythonのインストールからディープラーニングの技術の実行までを各自のパソコンで実施(高性能なPCは不要ですが,安定して動作するPCをご用意ください)してもらい,プログラミングを通じてどのような事ができるようになるかについて幅広い視点を提供します.また,初心者には分かりにくいであろう仮想環境の意義や導入なども扱います.
午後からは,さまざまなデータ形式と注意点について概観します.その後,それらの実例として,各自のPC内にあると想定した心理学実験データ・学習データ(当日提供)について,また,さまざまな社会調査(日本政府統計e-Stat, OECD Database, etc.)について,読み込みや,グラフに表示する基礎を学びます.とりわけ,APIを通じて,国内外の極めて多様なオープンデータに簡便にアクセスできる足がかりを提供いたします.その後,機械学習を含めたデータ統計処理の基礎を紹介したうえで,次のレベルへの展望を示します.
経験上,プログラミングのつまずき方は人それぞれであり個別対応が必要と考えています.そのため,本講義では演習の時間を多く取って個別の質問に対応し,参加者が落ちこぼれてしまうことのないよう最大限の努力をいたします.残念ながら,丸一日で「初心者だったけど,最低限,不安なくPythonを書ける」となっていただく事は困難ですが,そこに至るための道筋(加えて,どこに困難があるか)までは示したいと考えています.
■開催日時・場所
日時:2022年2月21日(月) 10:30 – 17:00
会場:Zoomによる遠隔開催
講師:久富 望(京都大学大学院教育学研究科,助教(情報担当))
定員: 50名
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■データ科学展望IV関連
本スクールは京都大学大学院研究科横断科目データ科学展望IVの対象です.
■受講要件
・京都大学の学生・研究者
・他大学の学生・研究者
・一般の方
他大学の学生・研究者及び一般の方の参加も受け付けますが,参加可能人数に限りがあるため、京都大学の学生・研究者が優先されることがあります.また,ライセンスやセキュリティ等の事情でお断りする可能性もございます.本学関係者以外には身分証のご提示をお願いすることもございます.予めご了承ください.
■当日のアジェンダ(予定)
10:30 ~ 12:30 Pythonの導入 〜ディープラーニングに触れながら〜
13:30 ~ 15:00 様々なデータの読み込みと表示(心理学実験データ・学習データ・種々のオープンデータなど)
15:30 ~ 17:00 データ統計処理の基礎と次のレベルへの展望
■講師略歴
京都大学大学院理学研究科(数学・数理解析専攻)修了.高校教員・学習塾講師等を含めた教育関係の仕事に幅広く従事した後,京都大学大学院情報学研究科博士後期課程(単位取得退学)・デザイン学大学院連携プログラムに在籍した後,2018年4月より京都大学大学院教育学研究科,助教(情報担当).
以上
京都大学 国際高等教育院 附属データ科学イノベーション教育研究センター (CIREDS) 主催のデータサイエンスに関するスクール・セミナー・ワークショップなどを行います.京都大学の学生・研究者・教職員,および数理・データサイエンス教育強化拠点コンソーシアム, データ関連人材育成関西地区コンソーシアム,HeKKSaGOn参画の大学の学生・研究者を主たる対象としています.
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